独自用語
兆しのダッシュボード(きざしのダッシュボード)
売上ゼロの期間に、売上や受注件数の代わりに、顧客からの再アポ・他部署の同席・導入手続きへの質問などの兆しが何か点灯しているかで事業の前進を測る指標群のこと。
更新日 。版: ゲラ準拠・第12章改稿版準拠。
兆しのダッシュボードとは、売上や受注件数のダッシュボードの代わりに、売上より先に現れる「兆し」に何が点灯しているかで新規事業の前進を測る指標群のことです。第7章で示される考え方です。
なぜ重要か。新規事業では最初の有償契約までの間、売上グラフはずっとゼロです。その期間に売上・受注件数だけを見ていると、前進していても「進捗なし」と読まれ、序章のバーンアウト・ループで見た「撤退判断の材料」だけが積み上がります。だから事業への問いは「今月いくら売れたか」に加えて「兆しのダッシュボードに何が点灯しているか」であるべきだと本書は結びます。
使い方は2つ。第一に、上司や決裁者への報告で、顧客側からの再アポ、他部署の同席、導入手続きへの質問といった兆しを、売上より先の先行指標として示すことです。第二に、第11章の図11-④「決裁者向け実績報告の1枚構成」の上段「変化の数字」に、再アポ、他部署の同席、有償検証への転換率を載せ、「進捗なし」ではなく「何がどこまで検証されたか」を示すことです。
本書での位置づけ
初出は第7章「売上が動く前、現場で起きていること」(P167)。同章の上司、決裁者への説明サマリー(P185)で事業への問いとして結ばれ、第11章「社内にも「事例」は効く」(P269〜271)では「第7章の「兆しのダッシュボード」」として、図11-④(P270)の決裁者向け実績報告の上段「変化の数字」に再登場する。
本文より
「売上ゼロの期間に見るべきは売上や受注件数のダッシュボードではなく、兆しのダッシュボードです。」(第7章)
「したがって本事業への問いは「今月いくら売れたか」に加えて「兆しのダッシュボードに何が点灯しているか」であるべき」(第7章 上司、決裁者への説明サマリー)
関連用語
独自用語
兆し
(きざし)
新規事業で売上より先に現れる売れ始めのサインのこと。顧客の行動と市場の状態の二方向に現れ、売上ゼロの期間に売上の代わりに観測すべき先行指標として本書が名づけた概念。
独自用語
バーンアウト・ループ
(バーンアウトループ)
「良いものを作れば売れるはず」と信じて商談量を増やすほど、刺さらない相手に量を投下し、学びのないまま事業とチームが燃え尽きへ向かう新規事業特有の負のループのこと。
ツール・シート
上司・決裁者への説明サマリー
(じょうし・けっさいしゃへのせつめいサマリー)
各章末に置かれたコラムで、章の要点を上司や決裁者に渡せる判断材料として箇条書きにした、切り取ってそのまま使える社内営業ツールのこと。
独自用語
社内の顧客
(しゃないのこきゃく)
大企業の新規事業において、市場の顧客と並ぶもう一種類の顧客として本書が位置づける、事業の予算を握る社内の決裁者たちのこと。
ボトルネック
PoCの壁
(ぴーおーしーのかべ)
18のボトルネックの5つ目で、第2期 実証期(MVP2)に起きやすいボトルネック。無償のPoCが「一旦ここまでで」と終わり続け、有償導入に進む条件を誰とも合意していない状態のこと。
キーメッセージ
事例が事例を呼ぶ
(じれいがじれいをよぶ)
最初の1社の事例に反応して来た「似た会社」を次の事例候補にし、事例が次の事例を生む循環のこと。事例は振り返って書くものではなく、最初の商談から設計して作るという第11章の命題。
FAQ
兆しのダッシュボードには、具体的に何を載せますか?
本書が例示するのは、顧客側からの再アポ、他部署の同席、導入手続きへの質問(「いつから使えるか」「契約形態は」「情報システム部門の審査には何が要るか」)で、第11章の実績報告では有償検証への転換率も加わります。いずれも売上より先に現れる先行指標です。
役員会で「いつ数字になるのか」と問われたとき、どう使えますか?
本書は、決裁者向け実績報告の上段に「変化の数字」として兆しを載せ、「進捗なし」ではなく「何がどこまで検証されたか」を示すよう勧めます。事業への問いは「今月いくら売れたか」に加えて「兆しのダッシュボードに何が点灯しているか」であるべきだとしています。
出典: 『ゼロイチ営業』(中山健彦・株式会社MarchOn)。更新日 。版: ゲラ準拠・第12章改稿版準拠。引用は1ページあたり2件まで。