一般用語(本書での使い方)
MVP(エムブイピー)
一般には顧客の反応を確かめられる最小限の試作品を指し、本書では完成品を待たず商談に持ち込む道具、および検証期(MVP1)・実証期(MVP2)という期名にも使う言葉のこと。
更新日 。版: ゲラ準拠・第12章改稿版準拠。
Minimum Viable Product
MVP(Minimum Viable Product)は、一般に顧客の反応を確かめられる最小限の試作品を指します。本書での使い方は2つあります。
1つ目は第8章の「検証の回転数」の文脈です。商談が実験なら、実験の回数を増やす最短の方法は完成品を待たないこと。デモ画面でもモックでも紙の資料一式でも、顧客の反応を採取できる最小限のものを持って商談に出て、1回の商談から学び、翌週の商談で確かめ直す。この回転数が新規事業の競争優位になるとされます。
2つ目は第12章の「6つの期」の期名です。第1期 検証期(MVP1)は、最小限の試作で課題に困る人が実在するかを確かめる期で、問いは「顧客は本当にいるか」。第2期 実証期(MVP2)は、解決策が顧客の現場で効果を生む条件を確かめる期で、問いは「効果は再現できるか」です。巻末付録⑦の自己診断フロー18問でも帯見出しに使われます。なお『新規事業の実践論』の6ステージにある「MVP期」は事業づくり全体の段階名で、本書の期とは別の体系です(対応は図12-②)。
本書での位置づけ
初出は第8章(P194、P202)。第12章では第1期 検証期(MVP1)・第2期 実証期(MVP2)の期名に組み込まれ(P278〜280、図12-①)、巻末付録⑦の自己診断フロー18問にも帯見出しとして登場する。
本文より
「プロダクトが完成してから売り始めるのではなく、デモ画面でも、モックでも、紙の資料一式でも、顧客の反応を採取できる最小限のもの(MVP)を持って商談に出る。」(第8章)
「最小限の試作(MVP=Minimum Viable Product)で、その課題に困っている人が実在するかを確かめる期です。」(第12章)
関連用語
独自用語
検証の回転数
(けんしょうのかいてんすう)
商談を実験とみなしたとき、一定期間に回せる「仮説→商談→事実→更新」のサイクルの数で、即レスと完成品を待たないMVPによって高める新規事業の競争優位のこと。
独自用語
検証装置
(けんしょうそうち)
新規事業の商談を、売上をつくる場であると同時に、オフィスの中では手に入らない顧客の「事実」を採取する場として設計・運用する考え方のこと。
図版・フレーム名
6つの期
(むっつのき)
事業が売れるようになるまでの段階を、検証期・実証期・開拓期・型化期・拡張期・統合期の6つに分けた、本書の現在地の見立てのフレームのこと。
期
第1期 検証期(MVP1)
(だいいっき けんしょうき)
6つの期の最初の期で、最小限の試作(MVP)を使い、その課題に困っている人が実在するかを確かめる段階のこと。問いは「顧客は本当にいるか」。
期
第2期 実証期(MVP2)
(だいにき じっしょうき)
6つの期の2番目の期で、解決策が顧客の現場で効果を生む条件を確かめ、「効果は再現できるか」の問いに証拠つきで答えられる状態を目指す段階のこと。
図版・フレーム名
6つの期×実践論6ステージ
(むっつのきかけるじっせんろんろくすてーじ)
麻生要一『新規事業の実践論』の6ステージ(ENTRY・MVP・SEED・ALPHA・BETA・EXIT)と、本書の「6つの期」の対応関係を示した第12章の図12-②のこと。
FAQ
MVPが完成していなくても商談に行ってよいのですか。
本書はむしろ完成品を待たないことを勧めています。デモ画面、モック、紙の資料一式など、顧客の反応を採取できる最小限のものがあれば商談に出て、1回の商談から学び翌週に確かめ直す回転数を上げるべきだとしています。
MVP1とMVP2は何が違いますか。
MVP1は第1期 検証期で、課題に困る人の実在を確かめる段階。MVP2は第2期 実証期で、解決策が顧客の現場で効くことを証明する段階です。卒業条件はそれぞれ「課題の実在を、顧客の生の声で確認」「導入効果を、顧客の言葉で語れる」です。
出典: 『ゼロイチ営業』(中山健彦・株式会社MarchOn)。更新日 。版: ゲラ準拠・第12章改稿版準拠。引用は1ページあたり2件まで。