キーメッセージ
売るな、設計せよ(うるな、せっけいせよ)
第3章末で第1〜3章を締めくくる本書のキーメッセージ。「売ることを諦めよ」ではなく「売れる状態を設計してから売れ」の意味で、属人の「頑張り」を「構造」に変えるよう求める言葉のこと。
更新日 。版: ゲラ準拠・第12章改稿版準拠。
「売るな、設計せよ」は、第3章末で第1〜3章を締めくくるキーメッセージです。「売るな」とは「売ることを諦めよ」という意味ではなく、「売れる状態を設計してから売れ」という意味です。副題は「属人の「頑張り」を「構造」に変える」です。
根拠は3つの章の重ね合わせです。第1章の脳のブレーキは話術では外れません。第2章のとおり、会えない決裁者は熱意では動きません。第3章のとおり、実績と事例がそろってから動く84%は、どれだけ根性を見せても「実績がそろう前に買ってくれる16%」には変わりません。経験豊富な営業担当を投入しても売れなかったのは、力や技術で解ける問題ではなかったからだと本書は結論づけます。
本書は「解けるのは、設計です」と述べ、誰の意思で案件が動くのかを見極める設計から、売れた理由を個人の技から組織の型に変える設計まで7つを挙げ、第2部「7つのルール」へつなぎます。章末サマリーでは、正しい投資は「人員の増強」より先に「買われる仕組みの設計」だと整理されます。
本書での位置づけ
第3章末の節「売るな、設計せよ 属人の「頑張り」を「構造」に変える」(P98〜100)。第1〜3章の結論にあたり、節のあとに図3-⑤「6ステップ×7つの設計ルール」(P101)と章末「上司、決裁者への説明サマリー」(P102)が続く。
本文より
「新規事業の営業は、個人の頑張りで突破できるようにはできていない」(第3章)
「見出しに書いた「売るな」とは、「売ることを諦めよ」という意味ではありません。「売れる状態を設計してから売れ」、という意味です。」(第3章)
関連用語
独自用語
買われる仕組み
(かわれるしくみ)
売れない根本原因は営業力やプロダクトではなく、これが設計されていないことにあるとする本書の中核概念で、「誰に・なぜ今・どう買ってもらうか」を売る前に定めた構造のこと。
図版・フレーム名
7つのルール
(ななつのルール)
第1〜3章で見た構造を実際の商談で使える形に落とし込むため、第2部(第4〜10章)で1章に1つずつ示される、新しいものが買われる仕組みをつくる7つの設計原理のこと。
図版・フレーム名
4つのブレーキ
(よっつのブレーキ)
買い手の脳に標準装備された、新しいものを買わない方向に働く4つの心理バイアス(現状維持・近視眼・同調性・参照点)を、商談で出る典型セリフと対処とともに整理した基本フレームのこと。
独自用語
あなたのいない会議室
(あなたのいないかいぎしつ)
商談のあと、売り手が同席できないまま提案書だけが回覧・転送され、顧客の社内で提案の可否が決まる場のこと。勝敗はほとんどの場合ここで決まる。
一般用語(本書での使い方)
アーリーアダプター(市場の16%)
(アーリーアダプター(しじょうのじゅうろくパーセント))
ロジャーズの採用者分類で、実績がそろう前でも自ら判断して動く13.5%の人。本書ではイノベーター2.5%と合わせた市場の16%を、実績ゼロでも買いうる相手として扱う概念のこと。
独自用語
バーンアウト・ループ
(バーンアウトループ)
「良いものを作れば売れるはず」と信じて商談量を増やすほど、刺さらない相手に量を投下し、学びのないまま事業とチームが燃え尽きへ向かう新規事業特有の負のループのこと。
FAQ
「売るな」とは営業活動をやめろという意味ですか?
違います。本書は「売ることを諦めよ」ではなく「売れる状態を設計してから売れ」という意味だと明言しています。頑張ることは最低条件ですが、頑張りは仕組みに変えて初めて事業の資産になる、というのがこの言葉の趣旨です。
なぜ新規事業の営業は頑張りで突破できないのですか?
脳のブレーキは話術では外れず、会えない決裁者は熱意では動かず、実績と事例がそろってから動く84%は根性では16%に変わらないからです。力や技術で解ける問題ではないため、本書は解けるのは設計だと述べます。
出典: 『ゼロイチ営業』(中山健彦・株式会社MarchOn)。更新日 。版: ゲラ準拠・第12章改稿版準拠。引用は1ページあたり2件まで。