独自用語
撤退基準(3つのサイン)(てったいきじゅん(みっつのサイン))
Non-Mover(動かない人)との商談を感覚で続けず、3つのサインのうち2つがそろったら追いかけを止めて定期的な情報提供リストへ移すと、事前に決めておく判断基準のこと。
更新日 。版: ゲラ準拠・第12章改稿版準拠。
Exit Criteria (Three Signs)
第4章の運用②「Non-Moverには、撤退基準を先に決めておく」で示される基準です。Non-Moverとの商談は断られないので心地よく、感覚に任せると延々と続いてしまいます。そこで著者(中山健彦)は、3つのサインのうち2つがそろったら商談の追いかけを止めると決めています。❶2回続けて登場人物が増えない、❷決裁ルートの質問に答えが返ってこない、❸次のアクションがいつも「情報をください」。
なぜ重要か。会える人に会い続けるとリストは会いやすい象限で埋まるからです。本書は新規商談の枠、時間を最も希少な資源と位置づけます。
撤退といっても縁を切るわけではありません。定期的な情報提供のリストに移し、メールやホワイトペーパーで情報提供を続け、再び動きが生まれたときに接点を戻せる状態を保ちます。Promoterに変わる可能性を商談で待ってはいけません。商談の時間を「動く人」だけに使うと、リストの回転が目に見えて変わります。第5章の優先順位表の「撤退ゾーン」、巻末付録ツール1にも再登場します。
本書での位置づけ
初出は第4章のルール1、運用②(P107〜110、図4-①4象限の実践運用マップのNon-Mover欄「撤退基準」)。第5章の図5-①「会うべき人」優先順位表で「撤退ゾーン(運用②)」として参照され、巻末付録ツール1意思決定4象限マップの基本の打ち手と記入例(P314〜315)に再登場する。
本文より
「私は次の3つのサインのうち2つがそろったら、商談の追いかけを止めると決めています。」(第4章)
「撤退といっても、縁を切るわけではありません。定期的な情報提供のリストに移し、最も希少な資源である新規商談の枠、時間を空けるだけです。」(第4章)
関連用語
独自用語
Non-Mover(動かない人)
(ノンムーバー(うごかないひと))
意思決定4象限マップの第4象限で、体験からも決定からも遠い人のこと。面談は快く受けるが、自分では使わず、決めず、決める人に話を持ち込む動機もない相手を指す。
図版・フレーム名
意思決定4象限マップ
(いしけっていよんしょうげんマップ)
案件の登場人物を「体験への近さ」と「決定への近さ」の2軸で、User・Authority・Promoter・Non-Moverの4象限に置く配置図のこと。営業設計の基本ツール。
図版・フレーム名
「会うべき人」優先順位表
(あうべきひとゆうせんじゅんいひょう)
縦軸に「動かせる度」(4象限)、横軸に「新しさへの態度」(アーリー性)を置き、見込みリスト全員を1枚に並べて最初に会う相手を決める図(図5-①)のこと。
独自用語
会うべき人
(あうべきひと)
会いやすさではなく、購入の意思決定を動かせるか(Promoter・Authority)と新しさへの態度(アーリー性)で選ぶ、最優先で会う相手のこと。「会える人」の対概念。
独自用語
バーンアウト・ループ
(バーンアウトループ)
「良いものを作れば売れるはず」と信じて商談量を増やすほど、刺さらない相手に量を投下し、学びのないまま事業とチームが燃え尽きへ向かう新規事業特有の負のループのこと。
独自用語
Promoter(推す人)
(プロモーター(おすひと))
意思決定4象限マップの第3象限で、体験にも決定にも近い人のこと。現場の実情を知りながら決裁者に直接話を通せ、体験の言葉を決定の言葉に翻訳する、事実上の「社内の営業担当」。
FAQ
3つのサインが出たら、その顧客とは関係を切るということですか。
違います。本書は撤退を縁を切ることではなく、定期的な情報提供のリストに移して新規商談の枠を空けることだと述べます。メールやホワイトペーパーで情報提供を続け、再び動きが生まれたときに接点を戻せる状態を保ちます。
なぜ基準を商談の前に決めておく必要があるのですか。
Non-Moverとの商談は断られないので心地よく、感覚に任せると延々と続いてしまうからです。あらかじめ「3つのサインのうち2つ」と決めておけば、商談の時間を動く人だけに配分でき、リストの回転が目に見えて変わると本書は述べます。
出典: 『ゼロイチ営業』(中山健彦・株式会社MarchOn)。更新日 。版: ゲラ準拠・第12章改稿版準拠。引用は1ページあたり2件まで。