一般用語(本書での使い方)
テストクロージング(テストクロージング)
一般には契約を迫る前に相手の意向を探る問いかけ。本書では「押す代わりに、確認する」、つまり検討がどこまで進み何が残っているかを一緒に確かめるクロージングのこと。
更新日 。版: ゲラ準拠・第12章改稿版準拠。
Test Closing
テストクロージングは、一般には契約を迫る前に相手の意向を探る営業の問いかけです。本書では「押す代わりに、確認する」こと、つまり相手に決断を迫らず、検討がどこまで進み何が残っているのかを一緒に確かめることを指します。
根拠は第10章で扱うラッカムらの調査です。複雑な商談では従来型のクロージング技法を繰り返すほど成功率が下がる傾向があり、課題解決型の商談では、顧客がその時点で約束できる最も具体的な次の行動を確認することが重要だからです。
本書は3つのレベルに分けます。レベル1「感触の確認」は提案の方向性を初回や2回目の商談で確かめる問い。レベル2「プロセスの確認」は承認者や必要な資料など意思決定プロセスと登場人物を確かめる問い。レベル3「条件の確認」は残る障害を特定し、それが外れたら進むという条件付きの合意を取る問いです。どれも相手を追い込まないのに商談の現在地と残る障害物が見えてきます。レベル3の先には受注日からの逆算が続きます。
本書での位置づけ
第9章「『前向きに検討します』を、前に進めるために」の節(P219〜225)で初出(P220〜221)。3つのレベルの先に図9-④「受注日からの逆算スケジュール」が続く。第12章の【カルテC】では、エースが「どこでテストクロージングを打つのか」を言語化できない例として登場する。
本文より
「このように「押す代わりに、確認する」ことを、本書ではテストクロージングと呼ぶことにします。相手に決断を迫るのではなく、検討がどこまで進んでいて、何が残っているのかを一緒に確かめる。」(第9章)
「お気づきのとおり、これらはどれも相手を追い込まないクロージングです。追い込まないのに、商談の現在地と残る障害物が正確に見えてくる。」(第9章)
関連用語
独自用語
受注日からの逆算
(じゅちゅうびからのぎゃくさん)
利用開始日を聞き、契約・法務確認・稟議・決裁者説明と今日まで遡って顧客と一緒に日付を置き、「前向きに検討します」を日付の入った具体的な次の一歩に変える話法のこと。
一般用語(本書での使い方)
チャレンジャー・セールス・モデル
(チャレンジャーセールスモデル)
CEB(現ガートナー)のディクソンとアダムソンが約90社・6,000人超の営業を調査し、成績上位層に最も多いのは「指導」を行うチャレンジャー型だと示した営業モデルのこと。
独自用語
3人の読者
(さんにんのどくしゃ)
著者が提案書を書くとき必ず想定する、あなたのいない会議室で資料を読む3種類の読み手、推す人(Promoter)・決める人(Authority)・止める人(管理部門)のこと。
独自用語
稟議支援
(りんぎしえん)
「提案までがこちらの仕事」という線引きをやめ、稟議のフォーマットや過去の類似案件、書きにくい項目を聞き出し、必要なら文面の下書きまで提供して顧客と一緒に稟議書を作る伴走支援のこと。
ツール・シート
断り文句の翻訳表
(ことわりもんくのほんやくひょう)
「予算がない」「忙しい」などの定型の断り文句ごとに、考えられる背景(商談で確かめる仮説)と、その場で確かめる質問を対応づけた表のこと。
ボトルネック
クロージング不全
(くろーじんぐふぜん)
第3期 開拓期に起きやすい3つのボトルネックの1つで、商談は進むのに契約に至らず、決裁者への到達や次アクションの合意が商談ごとに取れていない状態のこと。
ツール・シート
自己診断フロー18問
(じこしんだんふろーじゅうはちもん)
6つの期×各3問=18問に「はい/いいえ」で答え、最初に「いいえ」が集中し始めた期を事業の現在地として確かめる、本書の自己診断ツールのこと。
FAQ
テストクロージングは商談のどの段階で使うのですか?
レベル1「感触の確認」は初回や2回目の商談で使います。レベル2「プロセスの確認」、レベル3「条件の確認」へと商談の進み具合に合わせて使い分け、レベル3の先で受注日からの逆算に進みます。
「で、ご契約いただけますか」と迫ってはいけないのですか?
本書は得策ではないとしています。ラッカムらの調査では、複雑な商談で従来型のクロージング技法を繰り返すほど成功率が下がる傾向が示され、課題解決型の商談では次の具体的な行動を確認するほうが重要だからです。
出典: 『ゼロイチ営業』(中山健彦・株式会社MarchOn)。更新日 。版: ゲラ準拠・第12章改稿版準拠。引用は1ページあたり2件まで。