独自用語
紹介の3原理(しょうかいのさんげんり)
Dropboxの紹介プログラムから抽出した、①紹介を「お願い」ではなく「仕組み」にする②「両得」に設計する③紹介の摩擦を最小にする、の3原理のこと。
更新日 。版: ゲラ準拠・第12章改稿版準拠。
紹介の3原理とは、Dropboxの紹介プログラムから著者が抽出した、BtoBの新規事業でも真似すべき3つの原理です。①紹介を「お願い」ではなく「仕組み」にする、②「両得」に設計する、③紹介の摩擦を最小にする、の3つで、「真似すべきは施策ではなく、原理のほう」というのが本書の立場です。
Dropboxは、友達を招待すると紹介した側にもされた側にも無料の追加容量が与えられる両得の設計で、サインアップを恒久的に60%押し上げ、2010年時点で1日の新規登録の35%が紹介経由になりました。
原理①は、導入後の定例レビューの議題や成果報告のタイミングを紹介依頼の定位置にするなど、いつ・どこで紹介が生まれるかを決めること。原理②は、業界レポートや勉強会への招待など価値ある情報とセットで紹介できる状態を作り、紹介した側が「良い情報を教えてくれた人」になれるようにすること。原理③は、そのまま転送できる1枚資料と紹介メールの文面案まで用意することです。前提は、最初の1社を成功させるRetainです。
本書での位置づけ
第11章「Dropboxはなぜ、紹介を成長の仕組みにしたのか」(P257〜260)で、Dropboxの成長の数字に続けて原理①〜③として提示される。顧客が「営業チーム」になる4つの経路のうち「紹介」を仕組みにする方法であり、直前のバイラル係数の問い「顧客1社は、平均して何社の見込み客を連れてきているか?」(P257)と対で読む。
本文より
「真似すべきは施策ではなく、原理のほうです。Dropboxの紹介プログラムから抽出できる原理は3つあります。」(第11章)
「紹介が生まれない原因の多くは、意欲ではなく手間にあります。」(第11章)
関連用語
図版・フレーム名
顧客が「営業チーム」になる4つの経路
(こきゃくがえいぎょうチームになるよっつのけいろ)
すでに買ってくれた顧客が担える営業行為を、紹介・事例・発信・リファレンスの4つに整理した、第11章の図11-①の枠組みのこと。
キーメッセージ
事例が事例を呼ぶ
(じれいがじれいをよぶ)
最初の1社の事例に反応して来た「似た会社」を次の事例候補にし、事例が次の事例を生む循環のこと。事例は振り返って書くものではなく、最初の商談から設計して作るという第11章の命題。
図版・フレーム名
効く事例の3条件
(きくじれいのさんじょうけん)
導入事例が商談で働くために満たすべき3条件、類似性(これはうちの話だと思えるか)・権威性(誰がどの立場から語るか確認できるか)・具体性(数字と固有名詞で語られているか)のこと。
キーメッセージ
最初の1社を、次の10社に変える
(さいしょのいっしゃを、つぎのじっしゃにかえる)
最初の有償顧客を放置せず、導入後の成果に伴走して語れる事例にすれば、その1社が次の10社を連れてくるという、第11章の副題であり本書の主張のこと。
独自用語
買われる仕組み
(かわれるしくみ)
売れない根本原因は営業力やプロダクトではなく、これが設計されていないことにあるとする本書の中核概念で、「誰に・なぜ今・どう買ってもらうか」を売る前に定めた構造のこと。
FAQ
BtoBではDropboxのように紹介特典を配れません。何を真似すればよいですか?
本書は「真似すべきは施策ではなく、原理のほう」としています。紹介が生まれる定位置を決める、紹介した側が「良い情報を教えてくれた人」になれる両得にする、転送できる1枚資料と文面案で手間を除く、の3つです。
紹介の仕組みを作っても紹介が増えないのはなぜですか?
招待からの転換率は、結局のところ製品と体験への信頼で決まります。満足していない顧客に紹介の仕組みだけを被せても回らないため、本書はRetain、つまり最初の1社を成功させることをすべての前提としています。
出典: 『ゼロイチ営業』(中山健彦・株式会社MarchOn)。更新日 。版: ゲラ準拠・第12章改稿版準拠。引用は1ページあたり2件まで。