ツール・シート
勝ちパターン整理シート(かちパターンせいりシート)
受注や強い兆しの直後に、Who・What・Why Now・Howの4つの型と検証予定を1ページに書き留め、個人の勝ち方を組織の型へ育てるための本書のシートのこと。
更新日 。版: ゲラ準拠・第12章改稿版準拠。
勝ちパターン整理シートとは、受注や強い兆しの直後に、Who(誰に)・What(何が)・Why Now(なぜ今)・How(どうやって)の4つの型と「この仮説を次のどの商談で確かめるか」という検証予定を1ページに書き留めるシートです。図10-②と巻末付録⑥に記入例があります。
エースに売り方を聞いても、答えは「お客様の話をよく聞く」といった一般論になります。熟練者の技能は体に染みついていて、本人にも言葉にできません。本書は、直近の1件を最初の接点から契約まで順を追って再現してもらい、その情報を4つの型で整理する方法を勧めます。
書き方のルールは4つです。①「懐に入る」などの符丁のまま書かず、誰が読んでも同じ行動ができる言葉に翻訳する、②断定せず仮説として書き、検証先を添える、③1ページに収める、④「人柄」「頑張り」を理由に書かない。目安は、1件の受注はスケッチ、共通項が3件重なったら型の候補です。候補ができたら、その共通項が本当に勝因かを失注群と比べて確かめます。
本書での位置づけ
初出は第7章の図7-③「勝ちパターン『4つの型』仮説スケッチ」(P182、本文P181〜184)。本体は第10章「個人の暗黙知を取り出す『4つの型』」(P234〜238)の図10-② 勝ちパターン整理シート(P237)。巻末付録の7つのツールの6番目(⑥、P320)で、使う場面は「受注・強い兆しの直後に仮説を残し、組織の型へ育てる」。第12章の自己診断フロー18問では、Q11「勝ちパターン(Who/What/Why Now/How)は、文書として言語化されていますか」がこのシートの有無に関わる。
本文より
「取り出し方のコツは一つです。一般論を聞くのではなく、直近の1件を再現してもらってください。」(第10章)
「この一枚があったからこそ、後にメンバーの誰が商談しても一定水準で戦えるようになりました。」(第10章)
関連用語
図版・フレーム名
勝ちパターンの4つの型
(かちパターンのよっつのかた)
受注した一勝の理由をWho(誰に)・What(何が)・Why Now(なぜ今)・How(どうやって)の4つの箱に分けて言語化し、組織で再現できる型に育てる本書の枠組みのこと。
ルール
ルール7 勝ちパターンを型にして共有する
(ルールなな かちパターンをかたにしてきょうゆうする)
7つのルールの最後で、エース個人の頭の中にある売れた理由と売れなかった理由を4つの型に言語化し、誰が商談しても一定水準で戦える組織の再現構造に変える原則のこと。
独自用語
帰ってきた爆撃機
(かえってきたばくげきき)
生還した爆撃機の弾痕だけで装甲位置を決める誤り(生存者バイアス)になぞらえ、受注案件だけを分析して勝ちパターンを作る危うさを示す本書の逸話名のこと。
図版・フレーム名
型の運用サイクル
(かたのうんようサイクル)
図10-④。型を組織で回し続ける循環で、❶抽出→❷配布→❸検証→❹四半期棚卸し→❺改訂の5段階からなり、賞味期限のある型を直近の受注・失注に照らして描き直す仕組みのこと。
期
第4期 型化期
(だいよんき かたかき)
6つの期の4番目の期。エースの個人技を、誰でも再現できる型に変える段階で、問いは「“あの人”がいなくても売れるか」。第10章の主戦場にあたる期のこと。
ボトルネック
勝ちパターン未言語化
(かちぱたーんみげんごか)
第4期 型化期に起きやすい3つのボトルネックの1つで、売れた理由が言葉になっておらず、勝ちパターンがWho/What/Why Now/Howの文書として残っていない状態のこと。
FAQ
エースがいない小さなチームでも使えますか?
使えます。本書は、エースと呼べる人がいないチームでもやることは変わらず、取り出す先が一人の頭の中かメンバー全員の商談記録かの違いだけだとします。各担当が抱えている案件の詳細を見える形で共有すれば、型作りは始められます。
商談記録が数十件しかなくても型は作れますか?
作れます。本書は、解くべき問いが「自社のこの事業は、誰に、なぜ売れるのか」だけなので、数十件の記録からでも十分に答えが出るとします。材料は思っているより少なくて足り、エースがいないチームもメンバー全員の検証ログと商談記録を4つの型に整理するだけです。
出典: 『ゼロイチ営業』(中山健彦・株式会社MarchOn)。更新日 。版: ゲラ準拠・第12章改稿版準拠。引用は1ページあたり2件まで。