一般用語(本書での使い方)
チャレンジャー・セールス・モデル(チャレンジャーセールスモデル)
CEB(現ガートナー)のディクソンとアダムソンが約90社・6,000人超の営業を調査し、成績上位層に最も多いのは「指導」を行うチャレンジャー型だと示した営業モデルのこと。
更新日 。版: ゲラ準拠・第12章改稿版準拠。
チャレンジャー・セールス・モデルは、CEB(現ガートナー)のディクソンとアダムソンが、約90社・6,000人超の営業担当者を調査して示した営業モデルです。営業担当者を5類型に分け、ハイパフォーマーのうち39%がチャレンジャー型で最多、複雑な法人営業では54%に達する一方、関係構築型はわずか7%でした。チャレンジャー型の行動は「指導(Teach)」「適応(Tailor)」「支配(Take Control)」の3つです。
本書は第9章で、独り歩きしても勝てる提案書のヒントとして引きます。著者(中山健彦)の言い直しでは、指導は、製品説明ではなく、顧客がまだ気づいていない視点やリスクと機会を「教える」こと。適応は、相手の役割・関心に合わせてメッセージを作り分けること。支配は、金額や日程から逃げず、主導権を握って前に進めることです。
本書では、4ブロック構成のブロック①Why Nowが「指導」の場所、テストクロージングが「支配」の日本のBtoBにおける現実的な形と位置づけられています。
本書での位置づけ
第9章「トップセールスは説明しない、「教える」」(P209〜211)で紹介。その後、4ブロック構成のブロック①(P216)とテストクロージング(P221)で「指導」「支配」が参照される。章末の参考文献は『チャレンジャー・セールス・モデル』三木俊哉訳、海と月社、2015年。
本文より
「調査によれば、ハイパフォーマー営業のうち39%がチャレンジャー型で、5類型中最多を占めました。しかも複雑な法人営業に限れば、その割合は54%に達します。」(第9章)
「「専門性のある会社に負けた」の正体は、知識量の差ではなく、説明と指導の差でした。」(第9章)
関連用語
図版・フレーム名
4ブロック構成
(よんブロックこうせい)
提案書を①Why Now②現状→理想③解決策④判断材料の順に組み立てる、3人の読者(推す人・決める人・止める人)に対応するための本書の提案書構成のこと。
独自用語
3人の読者
(さんにんのどくしゃ)
著者が提案書を書くとき必ず想定する、あなたのいない会議室で資料を読む3種類の読み手、推す人(Promoter)・決める人(Authority)・止める人(管理部門)のこと。
独自用語
社内営業ツール
(しゃないえいぎょうツール)
提案書などの資料を、売り手の営業資料ではなく、顧客の担当者が売り手の代わりに社内で営業(説明・稟議)するための道具として設計する考え方のこと。
一般用語(本書での使い方)
テストクロージング
(テストクロージング)
一般には契約を迫る前に相手の意向を探る問いかけ。本書では「押す代わりに、確認する」、つまり検討がどこまで進み何が残っているかを一緒に確かめるクロージングのこと。
独自用語
Why Now
(ホワイナウ)
買い手が「いつか」ではなく「今」動く理由のこと。現状維持という最強の競合を上回る動機であり、待つものではなく営業側が顧客の中から掘り当て、醸成するもののこと。
独自用語
あなたのいない会議室
(あなたのいないかいぎしつ)
商談のあと、売り手が同席できないまま提案書だけが回覧・転送され、顧客の社内で提案の可否が決まる場のこと。勝敗はほとんどの場合ここで決まる。
FAQ
顧客と仲良くなる営業は間違いなのですか。
調査では、関係構築型はハイパフォーマーのわずか7%で、複雑な商談になるほど勝てていなかったとされます。本書は、要望に丁寧に応えるだけでなく、顧客がまだ言語化していない視点やリスクを教える「指導」が差を分けると述べています。
本書では「指導」「支配」をどう実践しますか。
指導は、提案書のブロック①Why Nowで顧客の業界・環境の変化から始め、「顧客が今動く理由」を教えること。支配は、押す代わりに検討の現在地と残る障害を確かめるテストクロージングが、日本のBtoBでの現実的な形だとしています。
出典: 『ゼロイチ営業』(中山健彦・株式会社MarchOn)。更新日 。版: ゲラ準拠・第12章改稿版準拠。引用は1ページあたり2件まで。