独自用語
社内営業ツール(しゃないえいぎょうツール)
提案書などの資料を、売り手の営業資料ではなく、顧客の担当者が売り手の代わりに社内で営業(説明・稟議)するための道具として設計する考え方のこと。
更新日 。版: ゲラ準拠・第12章改稿版準拠。
社内営業ツールとは、資料を売り手の説明用ではなく、読み手が自分の代わりに社内で営業するための道具として設計する本書の考え方です。第9章(ルール6)は提案書を「顧客があなたの代わりに社内で営業するための、『社内営業ツール』」と位置づけ、「はじめに」によれば各章末の説明サマリーも同じ思想で設計されています。
BtoBの購買で売り手が直接話せる関与者は多くの場合1人から3人で、残りの人が接するのは回覧・転送・稟議添付された提案書だけです。商談後、提案書はあなたのいない会議室で質問に答え、反論をさばき、「予算を使うべき理由」を語らなければなりません。口頭の補足で成立する「話す資料」は手から離れた瞬間に戦闘力を失うため、「読む資料」として設計します。
本書は推す人・決める人・止める人の「3人の読者」を想定し、①Why Now→②現状→理想→③解決策→④判断材料の「4ブロック構成」で書くことを勧めます。会社紹介と機能説明が8割の資料はカタログで、カタログを持って社内で戦える担当者はいません。
本書での位置づけ
語の初出は「はじめに」(P13、章末サマリーの設計思想)。第1章(P40〜41)で予告され、本論は第9章「あなたのいない会議室で、提案は決まる」(ルール6「提案書は、顧客の『社内営業ツール』である」、P205〜226。定義はP207)。図9-①〜③(あなたのいない会議室/3人の読者/4ブロック構成)に対応し、第4章の図4-①(Promoterへ渡す1枚のサマリー)ともつながる。
本文より
「提案書はあなたの営業資料ではありません。顧客があなたの代わりに社内で営業するための、「社内営業ツール」です。」(第9章)
「サマリーはそのための、切り取ってそのまま使える社内営業ツールとして設計しました。」(はじめに)
関連用語
ルール
ルール6 提案書を顧客の「社内営業ツール」にする
(ルールろく ていあんしょをこきゃくのしゃないえいぎょうツールにする)
7つのルールの6番目で、提案書を売り手の営業資料ではなく、顧客担当者があなたのいない会議室で社内の関係者へ判断材料を届けるための「社内営業ツール」として設計する原則のこと。
独自用語
あなたのいない会議室
(あなたのいないかいぎしつ)
商談のあと、売り手が同席できないまま提案書だけが回覧・転送され、顧客の社内で提案の可否が決まる場のこと。勝敗はほとんどの場合ここで決まる。
独自用語
3人の読者
(さんにんのどくしゃ)
著者が提案書を書くとき必ず想定する、あなたのいない会議室で資料を読む3種類の読み手、推す人(Promoter)・決める人(Authority)・止める人(管理部門)のこと。
図版・フレーム名
4ブロック構成
(よんブロックこうせい)
提案書を①Why Now②現状→理想③解決策④判断材料の順に組み立てる、3人の読者(推す人・決める人・止める人)に対応するための本書の提案書構成のこと。
ツール・シート
上司・決裁者への説明サマリー
(じょうし・けっさいしゃへのせつめいサマリー)
各章末に置かれたコラムで、章の要点を上司や決裁者に渡せる判断材料として箇条書きにした、切り取ってそのまま使える社内営業ツールのこと。
独自用語
Promoter(推す人)
(プロモーター(おすひと))
意思決定4象限マップの第3象限で、体験にも決定にも近い人のこと。現場の実情を知りながら決裁者に直接話を通せ、体験の言葉を決定の言葉に翻訳する、事実上の「社内の営業担当」。
独自用語
稟議支援
(りんぎしえん)
「提案までがこちらの仕事」という線引きをやめ、稟議のフォーマットや過去の類似案件、書きにくい項目を聞き出し、必要なら文面の下書きまで提供して顧客と一緒に稟議書を作る伴走支援のこと。
FAQ
「話す資料」と「読む資料」はどう違うのですか?
商談でめくりながら話す資料は文字が少なく余白が多くてよいのですが、その資料単体では正しく読んでもらえません。提案書は売り手のいない会議室で回覧されるため、口頭の補足なしに意味が通る「読む資料」として設計します。
社内営業ツールとしての提案書には何を書けばよいですか?
本書は推す人・決める人・止める人の3人の読者を想定し、①Why Now ②現状→理想 ③解決策 ④判断材料の4ブロック構成を勧めます。プロダクトは③で初めて登場させ、②のギャップを埋める刺さる機能だけを書きます。
出典: 『ゼロイチ営業』(中山健彦・株式会社MarchOn)。更新日 。版: ゲラ準拠・第12章改稿版準拠。引用は1ページあたり2件まで。