図版・フレーム名
効く事例の3条件(きくじれいのさんじょうけん)
導入事例が商談で働くために満たすべき3条件、類似性(これはうちの話だと思えるか)・権威性(誰がどの立場から語るか確認できるか)・具体性(数字と固有名詞で語られているか)のこと。
更新日 。版: ゲラ準拠・第12章改稿版準拠。
効く事例の3条件とは、導入事例が商談で働くために満たすべき3つの条件です(図11-②)。【類似性】読み手が「これはうちの話だ」と思えるか。業種・規模・部門・課題が狙う相手と重なっているか。【権威性】誰が、どの立場から語っているかを確認できるか。実名・役職つきの顧客の言葉や第三者の裏づけがあるか。【具体性】数字と固有名詞で語られているか。「業務が効率化した」ではなく「月40時間の残業が減った」と書かれているか。著者の「事例に勝るコンテンツはない」は、この3条件を満たした事例を指します。
大手企業のロゴを並べても反応が薄いことがあるのは、相手が知りたいのが「有名な会社が使っているか」ではなく「うちと同じような会社で、うまくいったのか」だからです。
ここから、事例は「量」ではなく「面」で考えるべきという結論が導かれます。100社のロゴの壁紙より、狙うセグメントごとに1本ずつの「あなたに似た誰かの物語」を、ビーチヘッドに照準を合わせて用意します。
本書での位置づけ
第11章「『自分と似た会社』の事例は、自社に置き換えやすい」の節(P260〜263)、図11-②「効く事例の3条件」。事例が事例を呼ぶサイクル(図11-③)のSTEP④「顧客の言葉でインタビューし、3条件を満たす形に編集する」の編集基準となり、現場のTips「実名NGでも事例は生きる」でも参照される。
本文より
「それは、相手が知りたいのは「有名な会社が使っているか」ではなく、「うちと同じような会社で、うまくいったのか」だからです。」(第11章)
「この3つの条件からは、事例は「量」ではなく「面」で考えるべき、ということがわかります。100社のロゴの壁紙より、狙うセグメントごとに1本ずつの「あなたに似た誰かの物語」があることが大切です。」(第11章)
関連用語
キーメッセージ
事例が事例を呼ぶ
(じれいがじれいをよぶ)
最初の1社の事例に反応して来た「似た会社」を次の事例候補にし、事例が次の事例を生む循環のこと。事例は振り返って書くものではなく、最初の商談から設計して作るという第11章の命題。
一般用語(本書での使い方)
ビーチヘッド
(ビーチヘッド)
マーケティングで「最初に上陸する一点」を指す語。本書では、誰に売るかと同時に「誰に(まだ)売らないか」を決め、最初に攻める市場・顧客層を絞る設計のこと。
独自用語
実績ゼロ
(じっせきゼロ)
導入実績も事例も人脈もない状態から新しいものを売らなければならない時期や立場を指す、本書全体が想定する営業の出発点のこと。
独自用語
同調性バイアス
(どうちょうせいバイアス)
一人で決めにくいとき周囲の判断に合わせる「同調」が購買判断に表れる傾向を本書で名付けたもの。4つのブレーキの③で、「他社さんの導入実績は?」の質問となって商談に現れるもののこと。
一般用語(本書での使い方)
PoC
(ピーオーシー)
導入前に解決策の効果を顧客の現場で確かめる実証実験。本書では、無償PoCの「好評」を購買の証拠とみなさず、決裁者と評価基準を先に合意して行うべきもののこと。
図版・フレーム名
顧客が「営業チーム」になる4つの経路
(こきゃくがえいぎょうチームになるよっつのけいろ)
すでに買ってくれた顧客が担える営業行為を、紹介・事例・発信・リファレンスの4つに整理した、第11章の図11-①の枠組みのこと。
キーメッセージ
最初の1社を、次の10社に変える
(さいしょのいっしゃを、つぎのじっしゃにかえる)
最初の有償顧客を放置せず、導入後の成果に伴走して語れる事例にすれば、その1社が次の10社を連れてくるという、第11章の副題であり本書の主張のこと。
FAQ
社名を公開できない顧客の事例は使えますか?
使えます。3条件のうち類似性と具体性は匿名でも成立し、業種・規模・定量成果の3点があれば「従業員300人規模の食品卸B社。受発注業務の月40時間削減」のように十分に効くと本書は述べています。
有償の実績がまだない場合、事例はどう語ればよいですか?
PoCや無償検証の結果を「検証事例」として語れますが、「これは無償の実証実験の結果です」と最初に伝えたうえで数字を示します。有償か無償かは信用に直結するため、この一文は自分の手で書き足します。
出典: 『ゼロイチ営業』(中山健彦・株式会社MarchOn)。更新日 。版: ゲラ準拠・第12章改稿版準拠。引用は1ページあたり2件まで。